わたしたちの想い

大切な人やものを大切にできる、環境を増やしたい

病気の子どもたちや家族を支援する活動を始めて15年。たくさんのお子さんやご家族に出会う中で、ある医療的ケアが必要なお子さんのお母さんがこんな思いを聞かせてくださいました。

「わたしは、たくさんの素敵な人に出会えて、自分の大切なものは何なのかが分かったんです。〈自分の子ども〉のおかげです。」

重い病気をもつ子どもたちやそのごきょうだい、両親や祖父母…。そのときどきの病状や状況によって、入院したりおうちに帰ったり、学校に行けたり行けなかったり、一緒にいたい人といられなかったり……自分たちの力ではどうしようもないことに大変な思いをされている方も多いかと思います。

そんな中でも、このお母さんが自分の大切なものや人に気づくことができたのは、きっと正しく病気をもつ子どもと家族のことを知って、支えてくれる人に出会えたからなんだろうと思います。

病気がある中でも、子どもたち自身や家族が自分の大切なものに気づけたり、大切な人やものごとを自然と大切にできる、そんな機会や場所、環境が病気の子どもたちや家族のそばに増えていくことがわたしたちの理想です。

特別な知識や技術をもった専門家ではない人も、病気の子どもたちや家族の支えになれる部分があるのではと思います。お互いが理解しようと歩み寄る、思いやりの気持ちがあれば、自然と輪が広がって、誰もが無理することなく「支えあう」ことができるのではないでしょうか。

特別な相談ごとがなくても、ふらっと行ける場所がある。専門家ともフラットに話せる。普段なら出会わないような人と出会って、なんとなく笑いあえる。 そんな機会や時間を一人でも多くの人に届けられればと思っています。

「みんなでつくる」「誰もが誰かのサポーター」

医療や福祉などの専門職だけでなく、地域や学校、病院などの場所で重い病気をもつ子どもたちや家族と関わるさまざまな立場の人もまた、病気の子どもや家族をサポートすることのできる大切な存在です。

わたしたちは、そんなたくさんの方々と「みんなでつくる」支援のありかた、方法を考えていきたいと思っています。

病気をもつ子どもたちやその家族もまた、同じような経験をしているからこそ誰かをサポートできる、お互いに助け合える、そんな力をもっています。支援する側が病気の子どもと家族に教えられ、支えられることもたくさんあります。

支えられる「だけ」の人はきっといません。今助けられた人も、誰かにとっては支えてくれる大切な人かもしれないし、時がくれば誰かの支えになることもできる。 私たちは、支援される人/する人の垣根をはずし、「誰もが誰かのサポーターであること」を大切にしています。